綻びは小さいうちにと言うけれど
さようなら!古い生活!さようなら!
こんにちは!新しい生活!新しい人生!
な〜〜〜〜んてことにうまくなるわけがね〜〜〜〜〜〜だろ!!!!!!!!!
●生活の綻びについて
生活が完全に綻んだ、綻び倒した。
まずはじめにカバンが壊れた。縫い目の糸がどんどん切れていって、ついにもうダメになってしまった。糸の綻びが小さいうちにと縫うなりなんなりしておけばこんなことにはならなかっただろうに。そう、まさに綻びは小さいうちに。
というけれどそんなことが出来ていれば人生何にも苦労していない。
わたしの人生、牛乳パックを捨てようとして、洗って乾かして開く時に、途中まではきちんとハサミを使っていたのに急にハサミが嫌になって手でちぎってしまって失敗して怒られる、なぜ、なぜかはわたしが知りたい。
いまわたしはちまちまと糸を出して針に通して、手でひたすらと生活を縫い始めている。綻びが小さいところから始まってどんどんと広がっていくように、綻び倒してしまったものは一気に戻すことなんてできない。
指に針を刺してしまったり縫い目が雑になってしまったり、出すところ間違えたり玉留めに失敗したりしてるけど、わたしは元気です。わたし、魔女のキキだから。こっちは黒猫の虚無。
魔法なんてない、魔法のようなエブリシングはぜ〜〜んぶ嘘ぴょ〜〜んです。嘘ぴょ〜〜んを魔法のようなサムシングにするためにみんな頑張っているんです、オズの魔法使いもビックリだわ。
ときどきわたし以外の人間がみんなすげえ魔法使いに思えてしまう、思えてしまうのが良くないってことを、わたしは良くわかってる。だからまだ大丈夫なはず。
明日もがんばって縫います。